酒場と記憶

アルコールを嗜む方の多くは経験したことがあるかと思いますが、深酒したりちゃんぽんしたりすると翌日の記憶はあやふやになりますよね
私も度々です

記憶がすっぽり抜けていて一緒に飲んでいた人から翌日連絡があっても話しがいまいち噛み合わないから答え合わせをすることもしばしばあります
そんなわけなので酒場の常連さんとは「飲んだ暮れは思い出貧乏」と言い合ったりしています
それでも前日の(記憶の)落し物を探しに酒場へ繰り出すわけなのです

不思議なもので自分では記憶が無くても、一緒にいた人と話しをしていると思い出したりします
それでお互いの記憶を補完してなんとなく知った気になって安心します
でも頭の中でイメージするのはどこか朧げで特に二日酔いの最中なんかは思い起こすのもしんどい作業なのであやふやなままにしておくなんてこともあります

そんなあやふやな思いをすることは翌日にだけ起きる現象ではなく、例えば朝が来るまで飲んでお店を一歩外に出た途端ついさっきまでいた世界と別の世界に放り込まれたような気分になることもあります
お店を出ていきなり現実を突き付けられ目が覚めるような不思議な気分です
まるでさっきまで確かに存在していた楽しい空間は夢だったのではないかと錯覚すら覚えます

私がここ数年の作品を靄がかかったような雰囲気にしているのはそんな酔っ払いが記憶に残るイメージを表現したいからです

@ハッピーアワーⅠ
酔っ払い達はあやふやな記憶を拾いにまた酒場へと繰り出しますが、それは雲を掴むような困難なことです

©済み偲ぶ
過ぎたことを気にしても仕方ないから今夜もまたその場を楽しみ翌日への糧と繋げるのかもしれません

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楽しんだという確信だけは消えることがないのだから

 

先日、飲んでいたとき
私が記憶をよく無くすことを十分に知っている店員さんから「もうこの辺りの時間は明日記憶に無いだろうね」と言われましたが
翌日、見事ピタリと当てる予知能力に脱帽しました。。